パネリスト
(敬称略・五十音順)
4人のパネリストにご登壇いただき、経験に基づいたプレゼンテーションの後、
ドラムサークルの可能性について討論していただきます。

Kiyoko Ushida
牛田 聖子
東京音楽大学作曲科卒業。1987年よりシャンソン歌手・童謡歌手のピアノ伴奏者として演奏活動を始める。2007年に地域の保護者と共に「子どものための音楽療法サークル『音の輪』」を立ち上げ、障害児対象の音楽療法現場でセッションを行ないつつ、ドラムサークルファシリテーターの研鑽も積む。2023年3月に日本ノードフ・ロビンズ音楽療法トレーニングプログラムを修了、現在はノードフ・ロビンズ音楽療法士として主に即興音楽を用いて発達障害の子どもや青年を対象に音楽療法のセッションやドラムサークルを行なっている。また、障害児・者やその家族も気楽に来られるためのバリアフリーコンサートも定期的に企画・開催している。
「自立訓練事業所での定期ドラムサークルにおける参加者の変化について」
2019年に自立訓練事業所(18歳以上の知的障害者対象)から月に一回のペースで音楽活動を依頼され、継続的にドラムサークルを行なってきました。その中で、参加者が他者に向ける関心が高まったり、リズムに関する感覚や反応が変化してきた事を報告します。

Haruka Mase
間瀬 遥香
名古屋音楽大学 音楽療法コース卒業。
日本音楽療法学会認定音楽療法士の資格を取得。
卒業後は知的障害者施設に生活支援員として入社し、
成人の知的障害を対象とした音楽療法を実施する。
2022年1月に行われたベーシック研修より
ドラムサークルを中心とした音楽療法を生活介護施設にて実施する。
「強度行動障害とドラムサークル」
強度行動障害と呼ばれる方が集まる通所施設において3年間毎日ドラムサークルを行ってきました。 毎日行う中で観られた利用者個人の変化、参加する職員の変化と私自身の考えについてお話します。

Kakuko Matsumoto
松本 佳久子
武庫川女子大学音楽学部応用音楽学科教授
日本音楽療法学会認定音楽療法士、日本芸術療法学会認定芸術療法士、臨床心理士、公認心理師
神戸大学大学院教育学研究科、奈良女子大学大学院人間文化研究科博士前・後期課程修了 博士(学術)
前職の奈良市社会福祉協議会において、地域や福祉施設における障害児者・高齢者への実践を行うほか、少年刑務所において音楽療法をはじめる。現在は、少年院、刑務所、生活困窮者への中間就労支援の場などにて音楽療法を実践。
「共感的な場をうみだすリズム、そしてナラティヴへ➖非行・加害者臨床の現場から➖」
少年院や刑務所では、社会において孤立しがちで、他者との信頼関係が築きにくいなど、特殊なニーズをもった非行少年や受刑者に多く出会います。他者の音やリズムを聴き、自ら演奏することで共感的な場がわき起こり、断片的なナラティヴ(語り)が生まれるプロセスを、特にリズムに着目しながらご紹介し、ドラムサークルへの可能性をみなさんと考えていきたいと思っています。

Yasuyo Minoura
箕浦 恭代
一般社団法人ドラムサークルファシリテーター協会(DCFA)代表理事
DCFA認定 スティミュレイティブ ファシリテーター
Music Together®︎講師。現在日本で唯一の最上級認定講師
「リズムの力を感じよう:ドラムサークルの可能性」
「リズム」はドラムサークルの核であり、私たちの心や体に直接働きかけます。リズムの本質や、その演奏が私たちにどのような影響を与えるのかを探ります。また、リズムが難しい障がい児・者や高齢者とドラムサークルを行う際のヒントもご紹介します。